大人の時代

大人の人という言葉をアーティストが使う風潮、戦術はいつごろから始まったんだろう。今もあるんだろうか。
バンドブームの頃なんだろうか。自分たちはファンと同様子供で、レコード会社は仕事をする、そんな対立を擬してみせる傾向。
自分たちは顧客であるファンのこと(だけ)を考えているが、大人の事情があって会社があって、金儲けや金勘定をする人達とも妥協する。そんなスタイル。
「みんなに早く発表したかったんだけど、大人たちがね」
ゲームに置いてはパブリッシャーとディベロッパーの分裂、漫画においては編集と作家の確執ネタ、そんなふうにどこにでもあるものなんだろう。
ディレクターはイエスという仕事、プロデューサーはノーという仕事と言われるアメリカと比べると、日本では職分が混交しているように思う。用語の混乱もあるのかも。
ニコ動で作者がPと名乗る風潮もまたややこしい。
アイドル冬の時代はまたアーティストとプロデューサーの時代だった。
一回りしてアーティストであるならば自己プロデュースできて当然ということになって、プロデューサーは表に出てこなくなり、アイドルをプロデュースするというゲームでファンがPになる、Pも兼ねるという時代になってくる。
アイドルのCDをたくさん買って育てゲー気分。
みんな大人になったものだ。