ジャミラ如来の誕生

某スレで椹木野衣の本の表紙画像がジャミラ如来になった。それをいじって遊んでいるとピクシブ社長の謝罪があった。
霊験あらたかだ。
美術手帖のキメこなの号で、一緒に乗っていた論文と関わりがあるのではとツイッターで言われて先月図書館に読みに行った事を思い出した。民衆の無意識がカソリックの教義に影響したという話。
まさに今起きていることじゃないか。盗まれた絵のために(だけじゃないけど)絵を描いて現代アートと名乗り投稿し抗議(だけじゃないけど)する無数の無名の人たち。
とにかく相手が悪質な確信犯で、著作権の行使のしにくさを突いて弱者から奪い、挑発し、反省せず、権威とコネを使い、言説で騙して売る、それが現代アートだと宣言した。
その上自分たちが対象となると梅ラボは独立した作家でカオスラウンジとは関係ない、とか同人もコミケもこれと同じ、とか、不愉快なものはpixivに削除申請する、だの殴られる覚悟もないネットの小悪人っぷり。
この騒動自体が著作権の議論のためのアートだの言っちゃだめと前もって言われているのに言う始末。泥棒の主張が刑法を変えた例があるだろうか。
東浩紀はキメこなにも作者がいて著作権があることを決して認めない。心理学で言う否認のように見える。
もうすぐ椹木野衣はキメこなを見せてもらって論文を描くらしい。きっと絵の前でツーショット写真を取られ、高名な美術評論家も認めるネット時代の盗用芸術です、これが政治です、という風に利用されるのだろう。
非公開になったことが逆に商品価値を高めている。世にも珍しいキメラ少女の見世物を見たければ一万円払ってね、というのは公開していることに当たらないだろうか。
それが現代アートなら別にいい。絵を描いて抗議しつづけるだけだ。