ハサウェイの感想の続き

閃光のハサウェイで思い出したのが修行中の坊主の話だ。長い間一人でこもって座禅を組んでいて、そこに毎日ご飯を運んでくれる娘がいて、ある日愛していると言われる。でも修行中なのでって断って帰ってもらう。師匠がやってきてどう思ったか聞かれて、なんとも思わなかったと答えると、師匠から破門される。

彼女に毎日世話になっていてすまないともかわいそうとも思わないのは人としてだめだ、悟り以前のクズ野郎だと。

ハサウェイもやっぱりこの女捨てて逃げれば楽なのにと何度も思って苛つきながらもそうできない。理想と現実に、知と情と意に、煩悩に、ぐらつかされ続ける。そもそも殺す相手の顔を見ておきたいという人間らしい感情のせいでハウンゼンでのいらない人間関係を作ってしまう。

それはそうと最も童貞らしいのは渡されたコップを間接キスにならないように回して飲むところで、ものすごくわかる、ってなった。あと死にかけたときの走馬灯みたいなフラッシュバックでプールに浸した彼女の足が映るところがすごく好きだ。

そして怖いって泣いてたはずのギギも生きることに執着してないとか言い出しててなんじゃそれって思ったんだけど二回見て小説読んでまあそういう子なんだと思い始めた。