ヒッチハイク

ビッスンの「平ら山を越えて」を読んでいる。ヒッチハイクの話が面白い。この作家の車の描き方や雰囲気が好きだ。マイルやフィートをそのままにしているのは訳者の工夫なんだと思う。ちょっと分かりにくいけどいい。
ヒッチハイクはしたことがない。大学生の頃18切符で帰省して、明け方家に向かって歩いていたら、出勤する父の車を見つけたので手を振った。父は車を停め、窓を開けて、お前だったのかと言って、ちょっと話して別れた。
後で母から、父が私をヒッチハイカーと間違えてショックだったと言っていたと聞かされた。たしかに大きな荷物を持って髪を伸ばしていた。十分に汚かった。
それから帰省する前に床屋に行くようになって、年に一回だけ来る客として近所の床屋の店主に記憶されていたことを卒業直前に知って私はショックを受けたのだが、それはまた別の話だ。