マナーの変遷

ニコニコでとある動画を見ていたら、電車でおばさんに列の横入りをされて座れなかった、腹がたった、という趣旨の話をしていて、それに対するコメントで席に座れないくらいで器が小さいというのが多かった。
不思議に思ってその一人をNGにしたら10個くらいの器が小さいと書いてあるコメントがすべて消えて、微妙な気持ちになった。器って何だ。10回も書き込むお前の器は。
この小さな工作員の頑張りによって並んだことによって席に座る権利を主張することや、横入りを非難することが器が小さい、怒るほうがおかしい、並ぶことがそもそもおかしい、そんな世の中になったら、それはそれで嫌だ。
今日電車で化粧をしている女性がいて、電車での化粧が強く批判された時期があったことを思い出した。今もあるのかも知れない。でもそれは男側の文章にしか多分無い。そしてそれには意味が無い。女性は読まないから。
女性誌で電車で化粧するとモテないぞとか、電車での化粧は運気が落ちるとか偉い占い師の先生に言ってもらったりしないと有効な言説にならないだろう。そしてたぶん多くの女性はやっていいと思っているのでそんなキャンペーンなどあるはずもない。
電車が揺れて何か変な棒を目に突っ込んで毎年平均十人が失明していますと嘘を言ったらちょっと減るかも知れない。目の化粧が。今日の人はまずコンシーラーを塗ってアイシャドウを塗って、すっぴんから完成形までやり遂げようとしていた。途中で降りたんで見届けられなかったが。
バスの中ではいつも一緒になる舌打ちと咳払いで他人の会話を止めさせようとするメッシュバックのデブの人がいてげんなりした。ものすごく大げさな咳と舌打ちをしたあとでしゃべっている方向を振り返って睨む。静かになるまで、もしくは目的地に着くまで20分くらいやり続ける。この人は他人の会話を聞くと寿命が縮むんだろうか。会話よりもその反応が気持ち悪い。