終わりが始まった

PKDでは「戦争が終わり、(略)」を読んでいない。それ以外は多分全部読んでいると思う。
東浩紀の文庫本で「サイバースペースはなぜ(略)」を読んで、問題が一つながりに見えてきた。ディックの情報一元論的独我論は、人間とは何かという問題を感情移入という主観側で終わらせてしまう。相手に共感出来ればそれは人間だ。一方で人の遺伝子を持っていてもこちらの解釈によって人間扱いされないものもいる。
これはネットにおいてスクリーンの背後を考慮しない、相手の人格を人間かプログラムか考えない態度、に通じる。秘技ブロック神拳。

ネット上のすべてを均質に素材としてみる芸術家の態度は、その背後を気にしない。そこには人がいると何度言われても。どれだけ言われても。

朝のツイッターの流れは面白かった。騙す言説が匿名の正論に追い詰められていた。彼らは考えていない、という指摘には驚いたが、腑に落ちる部分もあった。

終っていないのが困る。