セカイ系怖い

セカイ系批評だけが成功したのは徹底的に市場に迎合したせいだろう。つまり難しい、興味のないことは勉強しなくてもマンガやエロゲやアニメで賢そうなことを語れる・読める手軽さと、なぜかオタク文化だけが特権的に日本文化総体を代表していることになっているというそのままの君でいいんだよ的な心地いい言辞が批評オタクに受けた。批評を最も買うのは批評オタクだからだ。
そしてそこには徹底的に社会がない。ほかの批評界隈からの批判は古い左翼的ななんたらだの嫉妬したアンチだのとレッテルを張り、心地良く自分達だけはありえない天下国家を語る。
党派的な業界だけはあって、その外がない。空理空論は得意でも実態に即していない。それは彼らの認識が本気でセカイ系だからなんじゃないかと、最近思うようになってきた。
本気で独我論を信じていて、自分が死んだら世界が溶けてなくなるのでもうどうでもいい。
界隈を見ているとあまりに独善的で刹那的で怖い。