ずっと手をこうしている人

昔の吉田戦車の漫画でずっと手をこうしている人というネタがあった。両手を前に出して何かを鷲掴みにしているような男をお見合い相手として女性に紹介していて、ずっと手をこうしているけどいい人だから、みたいなことを言っていて、いやよ手をずっとこうしている人なんて、という一コマ目で、見合いがあって結婚して4コマ目は最初は嫌だったけど幸せだと言っている老夫婦で終わる。
保毛尾田保毛男の話でなんとなく思い出した。
手をこうしている人は自分の意志でやっているのだからやめればいい。でもそうしている。もしそれ以外が出来ないのだったら手がそうなっている人で、障害者で、見合いを断ったり受けたりするのは別の理由になる。もしくは見合い自体最初からない。
同性愛が趣味だと思われていた時代があった。止められるし変えられる、と。
保毛尾田保毛男はホモっぽい振る舞いを笑いにしている。それはそうしているけど石橋はカメラが止まったらやめられる。
ホモっぽい振る舞いを笑いに出来るのはそれがやめられると知っているからだ。でもそれ以外出来ない人がいたら。自分の意志でそうし続けている人がいたら。