知りとうなかった

よく似ているが、どこか怪物的な子供を孕ませる作業は本当に怖い子供を生み出した。言われたことを愚直にやり返しているだけなのにこの寓話的な展開はなんだろう。
「画像は使います!使います!それ以上のコミュニケーションはないです。
ネットにあるものは全部僕らの素材ですからそれ掠めとって芸術作品として世に出しますよ。」
著作権侵害はしてきたし、それ以上白黒つけるなら裁判しか無い」
先にこう言い出したのはアーティストの方だ。
コミュニケーションに飢えたネットの人たちは唯一開かれた通路である訴訟を通じて対話したがっている。
ネットで貼って遊ぶ分には黙認されてきた画像でも、それでお金を稼ぐならやっぱり報いを受けるだろう。
世知辛い世の中だ。無関係でいたかった。知りたくなかった。