市民ケーンと偽カオスラウンジ

気になって市民ケーンを見た。昔一度見たんだけどオペラ歌手の出るところがふと気になったので見直した。パブリックドメインなのでネットで見れる。
カオスラウンジ(自称)が商標取得された後初めての展覧会をやっている。
二つの共通点はメディアを手に入れた男がそれを私物化し「芸術家」をパトロネージュするところだ。
莫大な財産を相続で手にしたケーンは小さな新聞社を経営することを選び、その手腕でたてなおし、売るために下世話な話題も扱い、時の政権を厳しく批判する。大統領の姪と結婚し、政界進出のため知事選に立候補する。
歌手スーザンと偶然出会って付き合い始めるケーン対立候補にそのスキャンダルをばらすと脅され、スーザンを選ぶ。
オペラ歌手を目指していたスーザンの為にオペラハウスを建て、デビューさせる。しかし彼女には実力がない。ケーンは彼女のデビュー公演を批判した大学以来の友人でもあった劇評担当を首にする。好意的な批評はみんなケーンの息がかかっている。
新聞紙上では大人気で全米ツアーをするのだが練習の様子や観客を見ていてもつらい。彼女も自分に実力がないことをわかっている。
最初に「歌手」という報道をされたことがケーンを怒らせたのだろうと元友人は語る。歴史的な資料になるはずだと言って持ち帰っていた新聞事業を始めるにあたっての宣言文をケーンに郵送で送り返す。
今ネット上ではカオスラウンジ(偽)がカゲレスに商標を取られたことにも、問題を解決していないことにも触れない記事が出てくるようになった。梅ラボは四つの展覧会に参加しているから宣伝もあるのだろう。批評を書いている人は武蔵野美術大卒の美術手帖の人だったり、京都造形大を出た後藝大先端の院に行って美術館に就職した人だったり、いろいろいる。
私も阿佐ヶ谷で展覧会を見た。梅ラボの新作にはみつごが描いたというキメラキャラが中央に据えられている。一年前からそうしろと言っていた。無許可で人からパクッたりしないでキャラを使いたいなら自分で描くか描いてもらえばいいのに、と。ようやくその部分だけは言うとおりにしてくれた。ますます彼らが無許可でやるという制作過程にこだわる意味がなくなった。あの宣言はどうなったんだろう。
またピクシブからパクったパーツが見つかっていた。そこは変えるつもりがないようだ。仏像や宗教的なモチーフを使った作品もあった。そこに星矢の聖衣の超合金の羽を混ぜたりするセンスは中二的だ。
その作品と似たようなゴミのような作品が周りには散らばっていた。ぬいぐるみが三つくらい詰め込まれたものを見ていてゴミ収集車を思い出した。
昔、ゴミ収集車の後部側面にある手すりのへこんだ部分にクマのプーさんのぬいぐるみを三つ並べて詰めているのを何度か見たことがあった。全く同じものを見たと言っているラジオパーソナリティーの発言も聞いたので、都内のゴミ収集の人の間で流行っていたのかもしれない。
後全く関係ないんだけど三つ子が生まれる確率についてのジョークを思い出した。
最近バク/マンの最終回までようやく読んだので三つの共通点についてにしようかと思ったんだけど、亜/豆は芸術家なのでちょっと意味が違う。