中絶

東板橋図書館に行った。探している本はなかった。

私は長い間ブローティガンの本を読んだことがなく、読んでみたいと思っていた。それはそれとしてこのまえ中絶がアメリカで禁止、というか禁止する州が合法になって、そういえば中絶って題の面白い小説読んだことあったわ、とおもいだして、どんなんだったっけと作者を調べたらブローティガンだった。読んだことはあった。

愛のゆくえという題になっていて、一ページめにAbortionという原題が書いてあって、なるほど中絶の話か、と思って読んだ。実際中絶する話だった。なのでそう記憶していた。

作者を忘れていた。それはそうとその邦題はどうかと思う。

なぜ忘れたかには思い当たる節があって、何年かごとに図書館に行く時期があって、その時読んだ本は記憶に残りにくい。所有しないと忘れるのかもしれない。

この愛のゆくえには優れたあとがきだったか解説がついていて、作中謎だった部分がそれを読むと腑に落ちるのだった。とはいえそれ以外にも面白い部分が印象に残っている。電球で植物を育てる話とか。作者名だけ忘れていた。