準名作SF

名作SFが復刊されるたびに思うんだけど、たまには別の名作を復刊したらいいんじゃないだろうか。私はルーシャス・シェパードの「緑の瞳」を読むために国会図書館に行ったことがある。学園黙示録でゾンビものがやや盛り上がっている今期に、佐藤ショウジ先生に表紙を描いてもらって再販したらいいんじゃないか。
そして名作というほどじゃないものも売って欲しい。P・K・ディックの微妙な作品群は今は新刊では手に入らない。私は彼の作品を多く読んだせいで技術的な巧拙と作品の良し悪しが結びつかなくなった。
構成が破綻している。だがそれがいい。と思うようになってしまった。
今はいろいろな本がネットオークションで簡単に手に入るけど、本屋でうっかり手に取ってもらいたい。
二次裏のSFスレで百冊を選ぶときにも「アルファ系衛星の氏族たち」をこっそり忍び込ませた。
百冊読んだことが前提で作者も読者もやっているジャンルなので、名作は別に読んで面白いとは限らない。当時画期的だったアイディアを評価していても、外部から初めて見るとそれは陳腐かもしれない。
映画ではそれは顕著で、何が面白いのか、何故評価が高いのか説明されないと分からないものがいくつかあった。
シェパードでは「戦時生活」もいい。ゴンゾにアニメにしてもらいたいくらい。