難しい近過去

氷菓の5話まで見た。そういえば私の高校でも昔学生運動があったらしい。当時生徒だった教師に聞いた。
大学に民青が出してる文芸誌があって、昔興味本位で呼んでいたんだけど、学生運動は本当に分かりづらい。関係者が後で語っている場合には当時の立場やいまの立場、反省や記憶が混ざって分かりにくく、当時書かれたものは独特の文体で読みにくい。何故その人がそうしたのか、何を求めていたのかといった素朴な疑問も、当時の人間に向けて書かれているので、皆さんご存知のとおり、というふうに省略されていたりする。かといって大所高所からなんとか勢力がどうたら、という話も面白いけどそこには個人がいない。
AとBというセクトがあったとしてどちらかを選ぶとき自由意志はあったのか、そもそも選べたのか。オルグってそんなに強力なのか。そんな事ばかり気になる。
当時の彼らは極端に大人びているか、子供じみていて、なんだか感情移入しにくい。
そんななか普通の高校生が退学になる事件を再発見する話は面白かった。
主人公がようやくどんな人なのか分かってきた。おじさんはその後大丈夫だったんだろうか。