政治的に正しい物語

大学の図書館で民青が出してる文芸誌を読んでいた時期があった。六十年代に興味があって私的に調べていたので、生きた化石のようで面白かった。
民青側から学生運動を題材にした小説があって、他の小説では卑怯者や裏切り者の民青が主役をはって、やっぱり観念的な会話をしていた。
自分の大学で何が起きていたのか、政治的にはいわゆるノンポリのまま独自に調べていたが結局よくわからなかった。
学内にはおそらく当時から続く左翼のサークルがあり、そこにいる人たちは何もかも分かっているようだった。でもまさか聞きに行くわけにもいかない。
あの人達の論法にはおかしいところがあって、当時から、今も全面的には信頼出来ない。

同窓会で高校の生物部の先輩が大学に行って学生運動をやっていると聞いた。今時学生運動ってあるの、とみんなに驚かれていた。学生運動をやっていると言うことだけしか分からず、本人には会えなかった。
先輩はどこかで今も戦っているだろうか。