未満

日本映画学校の卒業制作上映会でカオスラウンジの映画を見た。ドキュメンタリーというよりプロモーションビデオみたいだった。
デュシャンの泉の引用から始まり、引用に終わる、ちょいワルアーティスト。
カオスラウンジ宣言が扱われているが、その後の卵白ラジオでの話や許可を取ると質が変わる、身内の絵は使わない、と言った発言がない。
だから受け入れ展で梅ラボが身内の画像の引用元をいちいち説明する場面も予備知識無しで見ている人は多分おかしいと思わないだろう。
なによりキメこな騒動を出さないのでいつの間にか一部のオタクが問題視するようになった、という話になっていた。
けいおんのデザイナーさんのツイートも引用されていた。まとめ動画も、宣言の動画の上にかぶさる弾幕も。しかし批判されているという印象を与えるにすぎない。何が問題なのか分かっているんだろうか。
画像を無断で利用したことやその美術界ではありふれた手法そのものが問題なんじゃない。その後の対応がおかしいだけなのに。
一番どうかと思ったのは梅ラボが僕も批判者もどうせいずれ死ぬんだから些細な問題でどうでもいいって言ってたことだ。こういう矮小化、相対化は良くない。
藤城嘘は昔大病を患ったからああいう人格になったと母親が言っていた。
黒瀬はいつもどおりだった。
間違ってはいないが正しくない映画、濱野智史のF/T11の御用評論みたいな、若いのに志の低い、大本営発表映画だった。