普通の同人誌

コミケでとある政治的なネタの同人誌があってそれが面白かった。別にオタクや世相がネトウヨ化したからでも嫌なんとかがどうのでもなく、そういうものもありなんだと思う。
なんとなく思うんだけど人が文化的な生活を普通にやると同人になるんじゃないだろうか。同人がある状態のほうが普通なんじゃないだろうか。
二次創作の同人誌が出たことが歴史的に重要なポストモダンの特別なしるしじゃなく、著作権がゆるいところではいつでもどこでも同人誌的なものがはびこって、それは厳しい世相や著作権という法制度によって一時的に局地的に制限される。作者性を主張しない世相を風刺した歌や小話はいつでもあり、印刷技術と版権によって権威づけられたものは残っていく。
同人がないという状態のほうが異常で、私家版の本や冊子はいつでもどこにでもあふれていて、人のキャラを借りて漫画を描くというのはカバー曲をやるようなカラオケを歌うような、というと言いすぎだけど、そんなに取り締まられなければならない悪事じゃない。
ごく一部の生計を立てられるほどのエロ漫画家を取り上げて極端な話をするのは違うと思う。