連ちゃんパパの軽さと浅さ

登場人物の性格、行動原理が一貫していないというのはふつう作劇上批判されるところだけど連ちゃんパパはそうじゃない。一貫できないのが人間だし、何度もパチンコやめるといい、そのたびに裏切る。雅子も自分の意志を持たないような異常な依存症だ。

妻の雅子や息子の浩宮と同じ浩の字、日の本という名字などから皇室になにか言いたいことがあるのではと考えるのが普通だけど単に名前を考えるのが面倒だった可能性もあるのがこの作品の恐ろしいところだ。恐ろしい浅さだ。

子供ができた途端汚い手でさわるなと言った和菓子屋が食中毒で営業停止になり、妊娠が生理不順だとわかった途端追い出すキリスト教者といい、たぶんなんかを暗喩しているのだろうが考えるのも大義い。

そういった小さい些末な因果応報は辻褄が合っているのに、主人公たちが底なしにひどい。おそらく彼らは記憶を持たないし共感能力もない。