コメディとギャグの違いについて

前回のまとめ。現象から理論を構築する思想に対し、それをマニュアル化して理論から現象を起こそうとする営為は、なべて他者という難点を持つ。笑いの理論でも、恋愛モテ本でも、経営本でも。
お客様は絶対的な他者、たとえば神に近いので、最終的にコミュニケート可能かどうかは祈るほかない。
お客様は神様ですという言葉が流行り、増長するバカが出るとは言い出した人にも予想もつかなかった。まさに絶対的な他者性。
コメディとギャグの違いについて。
コメディは長期、文脈に依存する、伏線を張れるくらい設定が持続する。
ギャグは短期、文脈とは独立して成立、設定を書き換えるくらい破壊的。
ギャグ漫画として始まったものがコメディに変化することがあるのは設定が蓄積されるからだ。逆の例は思いつかない。
理系ギャグと呼ばれる手法は、ある設定で思いつくギャグを出し、羅列するやり方だ。いまではさよなら絶望先生などがやっている。
暗黙に前提しているのは文系的ないわゆるコメディだ。話につれてキャラに情がわく、文学でもあったやりかた。
シチュエーションコメディは設定が蓄積も変更もされない。
つづくかもしれない。